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2007年02月22日

密室殺人傑作選

つい昨日読み終わって大満足な短編集を


ハンス・S・サンテッスン編『密室殺人傑作選』

史上初の探偵小説である「モルグ街の殺人」は、密室殺人がテーマだった。
以来、本格ミステリの名作を生み続けた“密室”は多くの読者を魅了している。
本書では、クリスマスのデパートの盗難予告や殺されたUFO愛好家の部屋の不気味な足跡など、密室犯罪の数数を用意した。
これに挑むのは、フェル博士、ブラウン神父、エラリイ・クイーンといった名探偵たちである。
基本から応用まで14の密室を収めた垂涎のアンソロジー。

とまぁ、密室の神様だらけの傑作選なのですが
その中でも
ブラウン神父の『犬のお告げ』はもちろんのこと
ホックの『長い墜落』
トマス・フラナガンの『北イタリア物語』。
この2作が面白い。

密室最高(笑)

ホックの消える飛び降りもドキドキしますが、やはり最後の
『北イタリア物語』
有栖川さんも『北イタリア物語』はお勧めしてましたが(この本自体をお勧めもしてました)、
15世紀の北イタリアという時代と消えた秘宝の謎の構成がうまく絡んでます。
グイグイ追い詰める尋問シーンとドンデン返し、オチも含めて全てに必然性があります。
密室の可能性を逆の考え方で捉えた名作です。

海外作品は(この本もそうでしたが)、訳者によって本当に読みにくいです。
そこらへんが原因で手をださない人が結構いるみたいですし。
実際私がそうだった(笑)
そんなことで傑作に出会えないのは寂しいので海外物にも是非チャレンジしてみてください

あぁ。私も
英語の勉強でも始めようかしら(笑)
Posted by にく at 19:59Comments(0)TrackBack(0)海外ミステリィ

2007年02月13日

SF最大傑作。

世間では『バブルへGO』なるタイムマシン物が公開されているそうですが。
今回はSFの最高傑作をご紹介。




ロバート・A・ハイライン『夏への扉』

恋人に裏切られ、友に背かれ、発明の特許を欺しとられ、何もかも失ったあげく冷凍睡眠で二十一世紀の未来に送りこまれた発明家ダンは、真相をつきとめるためタイムマシンで再び過去にもどったが……緊密な物語構成と深い思索性にかけては右にでる者のない米SF界最大の巨匠が打ちたてた時間テーマの金字塔!

この作品は私の人生ベスト5に入る傑作です。

使い古されたタイムマシンネタですがやはり本家は違います。
今読んでも色あせません。

私が初読したのは中学生の頃だったと思いますが、その時はただただ興奮しただけでした。
『なんて面白い本があるのだろう!』
ホームズ以来の感動です。
あまりに人の良過ぎる主人公が追い詰められていく様子から、攻撃態勢にかわる様子
は手に汗握ります、そして最後に全ての伏線が収まっていくさまは感動以外の何ものでもありません。

この作品の根源にみっしりと根をはる「強い心」というテーマは私の人生に大きく影響を与えました。


最近になって読み返したのですが
初読の感動がそのまま面白さに満ちています。
読んだ時が(仕事の関係で)徹夜明けだったのですが
ページを捲る手は止まらず一気に読んでしまいました。
もう
眠気もぶっ飛ぶ面白さ(笑)


私は読後感のあまりの清々しさに

「面白かった!」

と声に出してしまいました。
生涯でこれだけの名作に出会えるのは、後何回なのだろうと少し悲しくなったりもします。
Posted by にく at 15:49Comments(0)TrackBack(0)海外ミステリィ

2007年02月08日

そして誰もいなくなった。

また過去の名作に戻ってみたり。
海外の。



アガサクリスティ『そして誰もいなくなった』


さまざまな職業、年齢、経歴の十人がU・N・オーエンと名乗る富豪からインディアン島に招待された。
しかし、肝心の招待主は姿を見せず、客たちが立派な食卓についたとき、どこからともなく客たちの過去の犯罪を告発してゆく声が響いてきた。
そして童謡のとおりに、一人また一人と…ミステリの女王の最高傑作。

童謡殺人の原点。
「そして誰もいなくなった系の~」と例えにもだされるくらいクローズドサークル物の傑作古典です。
私の初読が早川ミステリでしかも小学5年ぐらいだったので、(あの頃は)かなり難解な読み物でした。
言葉の意味が難しく、全然進まなくて、それでも登場人物が段々殺されて減っていく様は鮮明で
お便所に行くのが怖かった覚えはあります(笑)

マザーグースの歌に倣ってインディアン人形が色々な方法で殺されていく
この展開を初めて読んだ時には鳥肌もの。

今は『クリスティ文庫』なるものが創刊され現代訳でとても読みやすく、活字の大きさも目に優しいので海外物が苦手な人にもオススメです。

あと
この本を読んだあとに『十角館』を読むと、また違った感想を持てるはずです。
ヤバイねぇ。



おまけ。

インディアン人形を実際に探してみたら



へこみました(笑)

Posted by にく at 17:07Comments(0)TrackBack(0)海外ミステリィ

2007年01月18日

とんでもない設定

久しぶりに海外物で。

セバスチアン・ジャプリゾ『シンデレラの罠』


私は二十歳の娘、億万長者の相続人である。しかも「これから私が物語る事件は、巧妙にしくまれた殺人事件です」という言葉で始まる。私は事件の探偵であり、証人であり、被害者であり、そのうえ犯人でもある。いったい私とは何者か? 一人四役を演ずる空前絶後のトリック! 一九六二年度推理
小説界の話題をさらった問題作

この作品は構成力が全てです。
文章は二の次です。
というか読み難いことこの上ないです(笑)
ただでさえ海外物は読み難いのに訳者によってこんなにも・・・。
と痛感しました。
それでも構成力が素晴らしい。

探偵であり、証人であり、被害者であり、そのうえ犯人でもある

いったい何が起こっているんだ?
どう結末をつけるんだ?
もうハラハラドキドキです(←死語?)

この作品のオマージュとして、あの鯨統一郎さんがこれ以上の設定を作られておりましたが、
やはり元祖の素晴らしさにはかないませんでしたわ。

アクロバチックな結末こそがミステリィの醍醐味ですね。
Posted by にく at 17:49Comments(3)TrackBack(0)海外ミステリィ

2007年01月11日

コロンバインによる。

絶版本です。
TAKAMARUさんのブログみてたら思い出しました。

スティーブンキング『ハイスクールパニック』



〈二年前のことだ。
そのころから、ぼくのあたまはおかしくなり始めた―〉ぼくの名前はチャーリー・デッカー。
プレイサーヴィル・ハイスクールの最上級生だ。
ぼくは、代数のアンダーウッド先生と、歴史のヴァンス先生を父のピストルで射殺した。
あっという間のできごとだった。
しかし、だれもいまおこっていることを信じられない。
警官隊がやってきてぼくたちを遠巻きに包囲している。
ぼくとクラスメートたちは日常世界から切り離された世界に漂いだした。
まるで白日夢のような、しかし緊迫した時間がながれていく。
五月のある晴れた一日、教室で一体なにがおこったのか?モダンホラーの巨匠スティーヴン・キングが高校生の不安定な心の世界を、同世代の視点からあざやかに描いた、異色の青春サスペンス小説。


言わずと知れたホラーの巨匠スティーブンキングです。
しかも本人が絶版にしろ!と言ったいわくつきの一冊。
原因はもちろん、内容から想像通りコロンバイン事件です。

作者本人がホラーは悪影響です、といっているかんじがして不快感極まりないですが
絶版てことで買ってしまいました(←出版社に踊らされやすい)。
でも内容は普通でした。

私は聖書も読みましたが、こんな人間に育ってます。
何読もうと、どんなゲームやろうとそれだけで人格形成に影響でるものなんて一つもないのですよ。
ホラーやアニメ、ゲームにミステリィ。非難しやすい対象をみつけるとすぐに『悪』と決め付けて追いやってくステロタイプの人間ばかりだから嫌になっちゃうわよね。本当。
実際に読んでから決めなさい。て話。

そんな私は今日もデッドライジングやってます。
やっとゾンビ10000殺った(笑)


Posted by にく at 18:11Comments(4)TrackBack(0)海外ミステリィ

2007年01月06日

悲劇の始まり

国内ミステリィばかりだったので海外物にを手をだしてみたり。

『Xの悲劇』エラリークイーン


ニューヨークの電車の中で起きた奇怪な殺人事件。おそるべきニコチン毒を塗ったコルク玉という新手の凶器が使われたのだ。この密室犯罪の容疑者は大勢いるが、聾者の探偵、かつての名優ドルリー・レーンの捜査は着々と、鮮やかに進められる。「読者よ、すべての手がかりは与えられた。犯人は誰か?」と有名な挑戦をする、本格中の本格。バーナビー・ロス名義で発表された傑作4部作の開幕。

あまりにも有名な作者の代表的作品の1つ。
『Yの悲劇』が歴史上の傑作といわれておりますが、Xだって負けてはおりません。
この始まりがあったからこそ『Y』の奇抜(?)なトリックがいっそう引き立っています。
特に電車内の密室トリックなど、今では当たり前のように使い古されたトリックですがこの作品が初めてではないでしょうか(自信はない)。
あっ、と驚かせられるというよりは『ナルホド』と唸らせられる一品です。
論理的な面では『国名シリーズ』等のほうが傑作ですが、やはり4部作全てを読んで判る本当の『悲劇』を知ったとき改めてエラリークイーンの素晴らしさに気がつかせられるはずです。
ちなみに私は高校までよく理解できていませんでした。多分今も理解半分です(笑)

ただ問題は外人の名前て覚え難いのよね。
すぐに誰が誰だか忘れちゃうから何度も最初の人物表みちゃいます。
Posted by にく at 19:17Comments(0)TrackBack(0)海外ミステリィ

2006年12月26日

後味

昨日、後味が良い話を紹介したので、
色んな意味で後味の良い作品を紹介しちゃったりなんかしちゃったり。

『世界短編傑作集』
文字通り世界の短編の傑作が集まった本です。
しかも乱歩先生の編集!!
このシリーズ(と早川の短編)を読めば古典といわれる短編作品は全て網羅できるのではないかと思われるくらい素晴らしい短編集です。


今回はその中の第3巻に収録の
『二壜のソース』

これはあらすじを説明できません。本当タイトルの通り!
この数十ページの中に詰め込まれたスパイスは一筋縄ではゆきません。
ただ一言感想を述べると
『奇妙な味』
これで理解してくださいな。

ちなみに第3巻の紹介文を読むと

短編は推理小説の粋である。その中から珠玉の傑作を年代順に集成したアンソロジー。第3巻には、ウイン「キプロスの蜂」、ワイルド「堕天使の冒険」、ジェプスン&ユーステス「茶の葉」、バークリー「偶然の審判」、ノックス「密室の行者」、ロバーツ「イギリス製濾過器」、アリンガム「ボーダー・ライン事件」ダンセイニ「二壜のソース」、クリスティ「夜鴬荘」、レドマン「完全犯罪」の10編。江戸川乱歩の解説、巻末には中島河太郎の短編推理小説史を付した。

となってます。
あの有名な『バークリー』『クリスティ』の短編まで入ってるんですよ!?
しかも密室の名作『密室の行者』まで!!(トリックがあまりにも有名)
面白かったなぁ。
Posted by にく at 15:17Comments(0)TrackBack(0)海外ミステリィ

2006年12月25日

季節に合わせて2

クリスマスっぽい作品を今日も紹介。
しかも海外。
なんかあまり読後感の良い作品を紹介していなかったので、今日のは少しハートウォーミング(笑)
ロリコンという評判の私が紹介すると問題があるかもいしれませんが

クリスマスに少女は還る

クリスマスも近いある日、2人の少女が失踪した。刑事ルージュの悪夢が
蘇る。15年前に殺された双子の妹。だが、犯人は今も刑務所の中だ。まさか? 一方、監禁された少女たちは奇妙な地下室に潜み、脱出の時をうかがっていた……。



はい。
私の大好きな創元推理文庫です。
LOVE創元。
文学作品としての心理描写もさることながら、確かにプロット面でうならされる良作です。
(でも最近こういう展開の作品が増えた気はする)

ラストに関しては賛否両論あるようですが、私は肯定派です。
ラストのアレがなかったとしても素晴らしい作品であるとは思うのですが、あの事実が明かされる事によってより深い感動にものになったのは確かです。
再読することにより、全ての行動に別の意味が見えてきます。

てことで。安心して読める後味の良い作品ですわよさ。
Posted by にく at 14:20Comments(1)TrackBack(0)海外ミステリィ

2006年12月23日

たまには海外。

国内ミステリィばっかり書いていたので、海外ミステリィもちょろっと紹介。
最近読んで度肝を抜かれた小説です。

『百番目の男』



連続放火殺人を解決、異常犯罪担当部署に配属された刑事カーソンには秘密があった。
誰にも触れられたくない暗い秘密だ。
だが連続斬首殺人が発生、事件解決のため、カーソンは過去と向き合わねばならない…。
死体に刻まれた奇怪な文字に犯人が隠す歪んだ意図とは何か。
若き刑事の活躍をスピーディに描くサイコ・サスペンス。

首を切る・奇怪な文字
真相がコレ!?!?

ヤバイよぉ。噴出しちゃったわよ。
コレは新しい。
サイコだサイコ。
(でも納得は一応する)

実際にやってるやついそうだし。コレ。もう読んでみてよ。

てホームズの次に紹介する海外ものがコレって・・・。
私やっぱ偏ってるわ(笑)




Posted by にく at 19:21Comments(0)TrackBack(0)海外ミステリィ

2006年12月16日

読んじゃダメ

ホームズ太一郎に共感していただける人が多くて嬉しいです!
太一郎もホームズも最高です。

ただホームズとの出会いは私の場合はかなり屈折した出会いでした。

親戚の家に遊びに行った際
本を一冊買ってあげる、といわれ最初に選んだのは
『少年探偵団』でした。
乱歩大先生です。

でも伯母に「江戸川乱歩なんて読んじゃダメ。気持ち悪いよ、別のにしよ」
とヤンワリ否定され、手にしたのが
ホームズです。

伯母の意見はあの時期にはある意味正しく、また間違ってもいました。
読んではいけない書物。
みちゃダメな気持ち悪さ。
「ダメ」と言われればしてみたくなるのが人の心情です。

そこから私の江戸川乱歩(先生)への密かな想いが始まりました。

ですがまあホームズがあまりに面白かったのでそのまま正常な方向で、
ミステリーを好きにはなりました(笑)

Posted by にく at 15:16Comments(0)TrackBack(0)海外ミステリィ